10月15日の学園創立50周年記念生徒式典にて頂戴いたしましたPTA副会長の池亀善紀様のご祝辞をご紹介させていただきます。

祝辞 PTA副会長 池亀善紀様
佐野日本大学学園創立50周年を記念して、PTAを代表しまして、お祝いを述べさせいただきます。
この50年という節目を迎えるにあたり、関係者の皆さまの一日一日の尊い積み重ねがあったればこそと、そのご努力に対し、敬意を表する次第です。
さて先月、アイフォン6が発売され、全世界において売れております。このアイフォンを開発、また、それを作っているアップルという会社を設立したのが、スティーブ・ジョブズというアメリカ人です。亡くなった今でも、アメリカにおいてはカリスマとして、若者に絶大な人気があります。その彼が、心の支えとしてのが、日本人の僧侶でした。名前は、知野弘文。新潟で生まれ、京都大学を卒業後、福井県の大本山永平寺で修行、その後、禅の教えを広めるために、アメリカに渡った方です。そういうスティーブ・ジョブズですから、いろんな講演やプレゼンの時に、禅の言葉を引用しております。
今日は、その中でも、有名な言葉を紹介させていただきたいと存じます。それは、スタンフォード大学の卒業式での講演で、最後に述べた、「ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ」という言葉です。直訳しますと「ステイハングリー」ですから、「ハングリーであれ」。「ステイフーリッシュ」ですから、「愚か者であれ」というのが直訳です。これは「宝鏡三昧」というお経の最後の部分を引用したものです。原文は「せんこうみつようは、ぐのごとく、ろのごとし、ただよくそうぞくするをしゅちゅうのしゅとなずく」。わかりやすく言いますと「人間、限られた人生のうち、これと思った、ひとつのことについては、わき見することなく、ただひたすら精進・努力をしていくこと、これが一番、大事ですよ」という意味です。
これをスティーブ・ジョブズはわかりやすく、シンプルに表現しました。あとで、彼の画像を見てもらいますと、晩年、坊主頭に、黒のタートネックです。これは禅の修行僧をイメージしたものと言っています。
君たちには、それぞれ、これと心に決めた進む道があると思います。雑音などに邪魔され、惑わされることなく、一日一日、一歩一歩、進んで行ってください。そして、君たちの50歳には、それぞれの50周年の花が咲くことでしょう。
本日は、「ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ」という名言を紹介し、生徒皆さんのこれからのご活躍とご健康。さらには、佐野日本大学学園のますますのご発展とご隆昌を謹んでご祈念申し上げ、PTAを代表しての祝辞とさせていただきます。
誠におめでとうございます。
これからの時代に生きる生徒たちの胸に素晴らしい言葉を刻んでくださり、ありがとうございました。